ちょっと詳しく…
本当は愛着のある篠山市の名前が好き。
僕もそうでした。
でも、未来のために市名変更の意味を
もう一度考えてみた。
今、篠山市の危機です。
「篠山」「丹波篠山」
あなたはどっちがいいですか?
「私たちの栗づくりは『姓は丹波、名は篠山』の気持ちで取り組んできた、これを守りたい」
これは市に提出されたという、栗振興会の要望です。
今回の問題は「ブランド低下による経済面での危惧」と「丹波篠山の誇りを守りたい」との2点の理由から、商工会、農協、観光協会より市名変更の要望が出されたことが始まりでした。
篠山市内で、丹波栗を50年以上作り続けている栗農家さん。ふるさと納税の返礼品として栗の詰め合わせを発送した時、こんな事を言われたそうです。
「ケースの中に栗のイガがはじけたやつと、うちのラベル”丹波栗”をいれて送るやろ。そしたらもらった人が氷上丹波(丹波市)の丹波栗が本場やと思うから、『篠山はなんでよそのやつ買って送るんや』と」
(参考サイト:報道ランナー https://www.ktv.jp/runner/backnumber/20170522.html)
こんな悲しい事を言われてしまうほど、丹波篠山は丹波市と篠山市のこと、篠山市 ≠ 丹波だという誤認は進んでいます。
23.3億円の損失
これは、丹波の特産農産物を取り扱われるJA丹波ささやまとJA丹波ひかみの同一農産物の単価を比較し、ブランド力喪失によりその価格差が10年間でなくなると「仮定」した場合の損失額です。
すでに、丹波篠山は丹波市と篠山市のこと、篠山市 ≠ 丹波だという誤認は進んでいます。先人たちが培ってきた「丹波篠山」の名が広く知られている、そして「丹波篠山」が使える今はまだ、ブランドの優位性が保たれています。
ところが、おそらく近い将来には「丹波篠山」は正式な商品名として表示する以外は使えなくなります。すでに、産地表示としては使えなくなっていますし、たとえば、パッケージにPRのために産地を表す謳い文句として「丹波篠山」の文字を使用することを、県は良しとはしていません。
丹波栗も、丹波黒も、丹波山の芋も、篠山が誇る特産品です。「ブランド」の信頼と実績は、篠山が今まで苦労して築き上げてきたものです。これらの丹波とつく篠山の特産品などが全て、この先は丹波市が本場と誤解されていく。そんな誤解が許せますか?
そしてそうなれば、これまでに苦労して築き上げてきた丹波篠山ブランドは力を失い、23億円もの損失となります。